蔓草雑話

あの話、その話、話題は蔓草のようにのびて。

二〇一二年 一月のこと

二〇一二年も残り僅かとなりました。 今年を総括してみましょう。 ■□■□■□■□■□ 一月 ひとりで京都へ行った。初めてのひとり旅だった。まだ家を出られる程自立していないけれど、とにかく何処かへ、ひとりで行って、数日を過ごしてみたかった。 築百年以上の…

権太の生きかた

「ロココという言葉を、こないだ辞典でしらべてみたら、 華麗のみにて内容空疎の装飾様式、と定義されていたので、笑っちゃった。 名答である。 美しさに、内容なんてあってたまるものか。 純粋の美しさは、いつも無意味で、無道徳だ。 きまっている。だか…

おかえりただいま

四ヶ月の北海道生活を終え、先月29日に実家へ帰ってきた。 なぜ、途中で日記を書かなくなったのか。 きっと、記しておかなくてもいいくらい日々が充実していて、心身がここちよく充たされていたからだと思う。 朝はやく目覚め、毎日同じような作業をする…

生活

* 我がアパートの近所にCGCグループのスーパーがあります。 突然ですが、みなさんご存知?CGCグループの歌を。 知ってる人はご一緒に! 「♪あなたもわたしも C G C!」 「♪たーすけーらーれーたーり たっすっけたり!」 私は北海道に来て初めてCGCグループ…

楽しかったことなんて、書けるかしら。

* とても簡潔に楽しかったことを。書けるかしら。 さーさんにマイルドシャンプーで鬣や尻尾をわしわしと洗われるブチ模様のごまふく。はじめての事態にはじめはビビりまくりのごまふくでしたが、次第に心地よくなってきたのか大人しくなりました。 ごまふく…

ある日の昼下がり

* 富良野は快晴がつづいています。 朝は長袖パーカーを羽織、温かい紅茶が恋しいほど涼しい、というか肌寒い。なんて本州の皆様には信じられないかもしれませんが、これが北海道の夏です。 八時くらいには陽もまぶしくなり平均して25度、「今日は暑いねぇ…

そよそよ

* 家族が大家族になった。仕事場のはなし。 この三連休を皮切りに富良野は観光シーズンを迎えました。ちょうどラベンダー畑が見頃なのでそれを目当てにいらっしゃる方が多いのです。 繁忙期となると私の他にも五人のアルバイトが入りました。私と同日に入っ…

わんこメロン

* 他人と一緒に住むということ。同居。わたしは結構気にいりました。 同居している台湾人のリンちゃんはワーキングホリデーで一年間日本に来ています。北海道の前は京都で働いていたそうです。一年の間に日本各地で働いて、というよりも「経験」していくそう…

雨天休日

* いつものように5時に起床し、夜のうちに解凍させておいた安売りのブラジル産若鶏もも肉をたっぷりの油で焼いた。焼く前に黒胡椒・塩・バジルで揉み込んだので、フライパンに落としてそのまま放置し、ある程度焦げ目がついたところでひっくり返した。 台…

* 富良野に来て9日が過ぎた。明日ははじめての休日。 わたしの勤務先は少人数というのもあってかなりアバウト。「勤務先」と表記するのもなんだか違和感を感じる。「工房」とか相撲の「部屋」とかそんな感じで表すのがちょうどいい感じがする。 「社長」の…

心地好いつかれ

* 朝5時に起床。今朝はつかれがとれていなくて30分多く寝てしまった。 昨日フライパンや最低限の食器を買ったので、野菜を炒めて、ライ麦パンにはさむ。レンジも炊飯器もないのでご飯が食べられない。そうすると小麦粉を使用した食べ物が増える。そうす…

札幌 なぐりがき2

* おととい、円山公園内にある北海道神宮にお参りに行きました。 この神社は北海道開拓に尽力した人々を祀っています。彼らが居なければ私は今、この地に足を踏み入れることも出来なかったわけです。感謝とこの土地での無事をお祈りしました。 おみくじも引…

札幌 なぐりがき1

6月29日 * 6時に札幌に到着しました。8時にならないと今日の宿にチェックインできないので、とりあえず駅の外に出ました。 駅前とは思えないほど風や空気が気持ちよかった。早朝の街といえばオール明けの新宿を知っていますが、全然違う。澱みがありま…

旅列車

* きのう、新幹線で新青森まで向かう途中、新幹線は仙台や盛岡に停車しました。 「仙台」 ときいて、私はハッとして車窓から街並みを眺めました。日が落ちて、群青色に染まった街に他の街と同じように灯りが幾つも灯っています。とてもここや、この先であん…

ただいま札幌にいます。 きのう、新幹線で新青森まで向かう途中、新幹線は仙台や盛岡に停車しました。 「仙台」 ときいて、私はハッとして車窓から街並みを眺めました。日が落ちて、群青色に染まった街に他の街と同じように灯りが幾つも灯っています。とても…

美しいと。

きのう、部屋の整理をしていた折りに小学校の卒業アルバムを久しぶりにひらきました。 いつもは同級生の幼い顔を眺めてすぐに閉じてしまうのだけど、きのうは先生たちが卒業生に贈ってくれた言葉をじっくり読んでみました。 今まで一度も読んでいなかったか…

出航前夜

明日、日付では今日、北海道に行ってきます。富良野です。 11月まで馬のお世話をするお仕事をしてきます。 寒くなったら、雪が降ったらこのお仕事は終わりの合図。 そしたら今度は南の暖かいところへ向かう予定です。あくまで予定ですが。 と、いうことを…

面皰

調子のわるい日がつづいてる。 まず一つ目にほっぺ、二つ目に鼻の下(右)、三つ目に鼻の下(まんなか)に面皰(にきび)ができた。(にきびってこんな漢字で書くんだね。私は最近、頻繁に辞書をひくようにしてる。) 調子がわるい根源を芥川先生のお言葉を…

少女漫画に学ぶ。

どうも最近夜更かしによる寝不足が続き、心の臓が通常よりもどっくどっくと不気味に速く動いている気がする。これはよくない。無駄にポンプを消耗させては寿命がそのぶん減っちゃう。 どうして夜更かししてるかというと、漫画を読んでしまうから。何年かの周…

ねじは錆びて。

金土日の大学のスクーリングが終わり、今日は五日振りにお店に立った。 朝七時前に電車に乗って九時から午後六時まで講義を受ける。 年齢も、職業もばらばらだけど「生徒」として一緒に調べものをする。 (「編集研究」の授業なので様々な雑誌をあれこれ調…

「欲」をかんがえはじめる

「実は、食べる時間帯なんてそう気にすることはないんです。ほんとうに食べたいのか、そうでないのかをはっきり意識して食べることが大切。食べたい!食べよう!あぁ美味しい!と心と体が喜べば自然と太ったりしないんです」 と、いうような事を昨夜FMラジ…

まじない

ふいに「なんにもない!」が頭を埋め尽くしそうになったら・・・ しばらく あの晴れた日をおもいだそう ひとつやふたつ 最高にきもちのいい晴れた日が どこかにあったはず それが「なんにもない!ブラックホール」に抵抗する ただひとつの作戦だ! なんにも…

いつも通る道

今の土地に住んで3年。住んでいる場所があまり愛せない。心ときめかせるものがない、か、発見してない。 今日はおつかいの途中、いつも通る道を撮ってみた。カメラを構えれば、いつもよりももう少し道々に愛着がわいてくるかもしれないと思って。 ちいさな…

朝は。

新宿御苑に一緒に行った友人と新宿で会う時はたいていオールでカラオケに入る。 お酒も飲まず、素面のまま朝までひたすら歌いたい歌を歌い続ける。 こんなことを高校を卒業してからかれこれ4、5年毎月か隔月一度行っている気がする。その時々の二人のブー…

うごきまわる街

日中の新宿西口周辺。 写真で改めて観ると、きれいに整備された道路だなあ。 実際その場に立った時はまわりの騒音と空気の薄さで街のすべてが汚れて見えてしまったけど、写真にするとそうでもない。美しいものじゃないけど。 新宿はよく行く街だけど、落ち着…

菫色の時間

新宿御苑をまわった後、損保ジャパン東郷青児美術館の「アンリ・ル・シダネル展 フランス ジェルブロワの風」を観に行った。 シダネルは19世紀末から20世紀前半ごろにフランスで活躍した画家。生涯ヨーロッパの片田舎とくにフランス北方のジェルブロワ…

ペンFTと新宿御苑篇

友人と写真散策に新宿御苑に行った日はよく晴れていた。 新宿駅から御苑までの道のりですこし汗ばむくらい。 かき氷のカップを持ってはしゃぐ幼い兄妹がいたので、近くでお祭りでもやってるのかと思ったら、かき氷屋さんが一足早く営業を始めていた。 入園料…

押し入れから救出されたもの

高校時代、二年生に上がる前に吹奏楽部を退部したあと、次は写真部に入りたいと思った。一人で何度か部室というか暗室前まで行ったのだけど、知り合いが誰もいない写真部の扉をたたく勇気がなくて結局入部しなかった。今思えば先生に相談するなり、手だては…

わたしの母国語は日本語

わたしの母国語は日本語 日々、日本語を操り生きている 近頃、そのことが私を心地よくしてくれている。と今日初めてわかった 田中澄江の『めし』を観て、谷崎潤一郎の『春琴抄』を読み終わり、そしてサガンの『ある微笑』を読み始めた今日、無性に日本語が…

学生の本分

西洋美術史の課題レポートを一日取り組んだ。これでも大学生。 一日、といってもその実情は昼寝、おやつ、昼寝のサンドあり。 怠惰なもんだ!幸せなもんだ! 明日からの地獄のセール連勤を考えれば、そのくらいのエネルギー充電もして正解だったかも。 今回…