蔓草雑話

あの話、その話、話題は蔓草のようにのびて。

美しいと。

 きのう、部屋の整理をしていた折りに小学校の卒業アルバムを久しぶりにひらきました。

 いつもは同級生の幼い顔を眺めてすぐに閉じてしまうのだけど、きのうは先生たちが卒業生に贈ってくれた言葉をじっくり読んでみました。

 今まで一度も読んでいなかったかもしれない。おとなになって読むと、美しい言葉の選び方やこどもたちを想うあたたかい眼差しに感動してしまいました。

 

 なかでも教頭先生の文が印象に残ったので、書き残してみます。

 

 「ある小学校の壁面に次のような言葉が刻まれていました。卒業する君達にその言葉を贈ります。

 

 

 私たちは 小学校生活から学んだ

 

 本当に美しいものを美しいと

 

 自分の言葉で言えることを

 

 算数で 体育で 音楽で

 

 自分をごまかさないことを 学んできた

 

 私たちは これからも続けてゆきたい

 

 私たち人間が 強く美しくなるために

 

 本当に美しいものは 美しいと

 

 自分の言葉で 言えること

 

 

 人類が誕生してから、この地球上で紛争や戦争が絶えたときはありません。

 世界中の誰もが「本当に美しいものは美しい」と自分の言葉で言えるようになったとき、この地球から「戦争」がなくなるのではと私は考えます。

 卒業おめでとう」

 

 おとなになった今こそ、この言葉をおぼえておきたい。