学生の本分
西洋美術史の課題レポートを一日取り組んだ。これでも大学生。
一日、といってもその実情は昼寝、おやつ、昼寝のサンドあり。
怠惰なもんだ!幸せなもんだ!
明日からの地獄のセール連勤を考えれば、そのくらいのエネルギー充電もして正解だったかも。
今回の課題テーマは美術区分の一つでもある「マニエリスム」について。
他にも「ルネサンス」「ロココ」「バロック」からでもよかったんだけど、「マニエリスム」の作品群を見て、どの作品も直感的にものすごい違和感を感じたので、気になってしまって選んだ。
教科書を簡単にまとめると、
「ミケランジェロやラファエロのマニエラ(手法、型)を意図的に応用し、自然を離れて非現実的な色彩や明暗を用いて、寓意性・象徴性を強調するのが特徴。様々な価値観が崩壊した16世紀半ばの政治的・経済的・社会的・精神的な危機や不安を反映したものも多いが技術的な発展や宮廷的な洗練の極致を見ることが出来る」
というようなかんじが「マニエリスム」らしいのだけど、これをどうにか2000字でまとめるのが今回の課題。
調べると、16世紀イタリアの時代背景は複雑で、イタリア小都市国家は次々解体したり、宗教問題が激しくぶつかり合い、その末芸術家への弾圧が厳しくなってしまったりと混乱の世紀だったみたい。
それまでのルネサンス期でもてはやされたのびのびとした人文主義思想が打ち砕かれ、自由を失った芸術家は技術だけがただ発展し、表現はどこか現実離れしたというか心ここにあらずといったような印象も受ける。
盛期ルネサンス期、芸術家が職人という身分から解放され、いち知識人としてあらゆる博学を身につけた者こそ芸術家だったみたい。
だから、作品の中にはとにかく博学に富んだ寓意がちりばめられている。
いまだに総て解読するのはむずかしく、それでいて長年観る人を惹き込んで(あるいは不安にさせて)やまない作品がある。
ブロンズィーノの『愛の勝利の寓意』
この作品が描かれた時はまだヌードOK!官能OK!寓意OK!だった。弾圧はこの作品の直後。
とにかくまず「?」
そして強烈なエロティシズムとサスペンスがやってくる。
個々が不自然。
一見関連性はなさそうにみえるけど、寓意に満ち満ちている。これを容易く解読できてこそ当時の知識人としての腕の見せ所?
宮廷で暇を持て余したセレブたちにこの絵を謎解きゲームのひとつとして与えたのかもしれない。勝手な解釈だけど。
この作品を「マニエリスム」の代表例として挙げたんだけど、作品を調べれば調べる程難解でおもしろい!
午睡を挟み、夕方頃、何を思ったのか突如youtubeで「知ってるつもり!?最終回スペシャル イエスキリスト」を見始める。
http://www.youtube.com/watch?v=RYPSDb8EJqo
私はこの番組が大好き。
最終回でアシスタントの水野真紀が泣いたのは記憶にあるから多分リアルタイムで観てた気がする。なのにイエスキリストについてあまり知識がないのはなぜだ。
解りやすく編集されたものを観て、やっと私のなかの靄がかかったイエスキリストやユダヤ教がほんの少し理解出来た気がする。
この番組の好きなポイントは最後の関口宏の語り。
その日特集した人物の名言とか、生前遺した言葉を語るんだけど、なんか、あの声って切なくなる。あんまり感情を大袈裟にださないところが良いのかも。
そんなことをしてたら、あっという間に夜。
23時ごろからレポート再開し、25時頃なんとか書けた。
明日朝もう一度チェックして、提出しよう。
ということで、今日も今日のメモ書きみたいな日記になってしまった。
それぐらい、今日は課題で頭がいっぱいにできた、ということにしておこう。